借金を滞納すると最初は郵便や電話などによる借金返済の督促が行われますが、それでも返済されないような状況だと、最終的には裁判になってしまってその結果として強制執行によって資産や給料が差し押さえられることになります。
とは言っても強制執行による差し押さえになるまでには数か月くらいはかかると思うので、借金を滞納したからといっていきなり資産や給料が差し押さえられるというわけではないです。
しかし、あまり悠長に構えていると対策を講じようと思っても間に合わずに差し押さえられてしまう可能性があるので注意が必要です。また差し押さえについては債権者によってどの程度の期間が必要なのかは違ってくるので、債権者によっては思ったよりも早くに差し押さえ手続きをしてくる可能性があります。
ただ強制執行による差し押さえは裁判を通じて、その結果行われることになるので前触れもなく行われることはないです。しかし例外的に税金滞納のケースだと裁判所の命令なしでも差し押さえたが可能になっているので注意が必要です。借金の中でも税金に関しては別格だと思ったほうがいです。
また強制執行による差し押さえでは全ての資産が差し押さえられるというわけではなく、差し押さえ対象になる資産や差し押さえ対象にならない資産が存在します。そこでまずは、どういった資産が差し押さえられて、どういった資産が残せるのかを解説しようと思います。
強制執行で差し押さえ対象になる資産は具体的にどんな資産なのかを解説しています。下記のような資産が代表的な差し押さえ対象の資産になると思います。
かなりざっくりとまとめましたが、下記のような資産があり、差し押さえられると困るということなら、あらかじめ強制執行される前に債務整理などを利用して借金の整理をすることをおすすめします。
強制執行で差し押さえ対象になる資産は色々ありますが、この中で一番差し押さえられたら困るものは給料だと思います。給料は日常生活に直結する生命線なので、給料が差し押さえられると生活に大きな影響が出ることになります。
たださすがに給料全額が差し押さえらえられるということはなく、税金や交通費などを差し引いた金額の4分の1が差し押さえ対象になります。ただ個人的にはこのことよりも、給料が差し押さえられることによって会社に借金滞納していることが知られるのが大きなデメリットだと感じます。
給料を差し押さえるということは会社に事情を説明して差し押さえ手続きを行うことになるので、当然ですが会社に借金のことが知られることになります。借金を返済しないで会社に迷惑をかけているということは仕事での信頼問題にもなってきます。またもしも金融関係の仕事をしているようならさらに仕事への影響が出る可能性があります。
他には自動車や持ち家などの不動産も差し押さえ対象になってしまいます。これらの資産は生活に大きな影響があるので、差し押さえられると困るという方も多いかと思います。ただ自動車に関しては生活にどうしても必要ということなら残せる可能性もあります。地域によっては買い物に車がないと生活できなかったり、介護で車を利用しているという方もいると思います。
他にも美術品や装飾品などの換金性のある高額資産も差し押さえ対象になってくる可能性があるので注意しましょう。
強制執行で差し押さえ対象にならない資産もあります。強制執行されると全ての資産が没収対象になってしまうと思っている方が多いので、強制執行されても手元に残る資産については知らない方が多いのではないでしょうか。
下記で強制執行されても手元に残る資産についてまとめたので参考にしてください。
強制執行されても手元に残る資産として意外だと思うのは生活に必要な家具や家電ではないでしょうか?具体的には冷蔵庫や洗濯機など生活に必要な家電や、布団やベッド、タンスなどの家具なども手元に残すことができます。おそらくこれらの資産も没収されると思っていた方も多いのではないでしょうか。
強制執行されてしまったとしても冷蔵庫や洗濯機などの生活家電や布団やベッドなどが残れば、生活にはそこまで困ることはないかと思います。ちなみに食料なども残すことができます。食料なんて差し押さえても大した金額にはならないですし、腐ってしまうので当たり前と言えば当たり前だと思います。
仏壇や仏像、位牌なども手元に残すことができます。これらの資産はそもそも換金できるのかという問題もありますし、こういったものを借金で差し押さえると罰が当たりそうな感じがしますよね。まあ、倫理的にも差し押さえ対象としては適切ではないということだと思います
国民年金や厚生年金も差し押さえ対象からは除外されます。給料が差し押さえられるのだから、年金も差し押さえ対象になってもおかしくないと思う方もいるかと思いますが、年金は差し押さえ対象にならないようです。
ちなみに生活保護費も差し押さえ対象にはならないので安心してください。生活保護費の差し押さえは違法になります。こうしてみると年金や生活保護などの国から給付されているようなものは差し押さえ対象外になっているような感じがしますね。
強制執行による差し押さえは債務整理手続きでストップすることができますが、任意整理では強制執行はストップすることはできないです。
任意整理は債務整理の中でも依頼費用が安くて、手続き期間も短いということもあり非常に利用しやすい債務整理方法なので利用を検討している方もいるかと思いますが、強制執行をストップする目的では成果を期待することができないので注意が必要です。
任意整理は債務者が債権者と交渉することによって、借金の返済条件を変更するという債務整理方法で、裁判所が関係してないということが強制執行をストップできないということに関係しているのではないかと思います。
強制執行による差し押さえは裁判所からの命令で行われることになるので、裁判所での手続きがない任意整理ではストップすることができないというのは何となく納得できます。つまり任意整理したとしても強制執行を停止するかどうかの判断は金融業者などの債権者の裁量に委ねられるということになります。
そのため強制執行をストップするのであれば、任意整理ではなく、個人再生や自己破産などの裁判所で手続するような債務整理方法を利用する必要があります。
強制執行をストップするなら任意整理ではなく個人再生や自己破産のような裁判所で手続するような債務整理方法を利用する必要がありますが、それぞれどのような感じで強制執行による差し押さえをストップすることができるのでしょうか?
個人再生は裁判所で手続する債務整理方法で再生計画案に沿って借金を返済していくという債務整理方法です。
個人再生に関しては申立ての時点だと裁判所が必要だと判断したら差し押さえを中止することができます。つまり申立ての時点だと100%強制執行の差し押さえを中止できるとは限らないという事になります。
そして個人再生手続きの開始の決定が出たらその時点で差し押さえが中止されるという流れになります。ただあくまでも中止されただけで、給料等の差し押さえ分は保留されているだけなので、この保留分が受け取れるのは個人再生の認可が決定してからということになります。
個人再生でも差し押さえはストップできますが、すでに給料や資産が差し押さえられている状況だとすぐには解除できないので、差し押さえ前に早めに対応したほうがいいです。
参照:個人再生の詳細はこちら
自己破産だと同時廃止と管財事件のどちらの手続きで自己破産する方によって状況が違ってきます。
同時廃止だと手続き期間中は強制執行による差し押さえが一時的に中止になります。そのため完全に強制執行が失効するのは裁判所から免責を受けてからになります。つまり手続きが完了するまでは個人再生と同様に完全には強制執行が失効するわけではないということになります。
一方で管財事件のケースだと破産手続きが開始されれば強制執行による差し押さえが失効するため、他の手続き方法と比べると早めに強制執行が失効することになります。
自己破産に関しては同時廃止の方が依頼費用が安くて手続き期間も短いので有利です。また同時廃止は資産がない方向けの手続き方法なので、同時廃止を利用する方が多いです。ただ強制執行の差し押さえということを目的にしているなら、管財事件の方が有利という事になります。
参照:自己破産の詳細はこちら
強制執行で資産や給料が差し押さえられてしまった場合に、家族名義の資産も没収対象になってしまうのではないかと心配している方もいると思いますが、結論を言ってしまうと家族名義の資産はそのまま残すことができます。
あくまでも強制執行の対象になるのは対象になった名義人の資産だけなので、家族に直接影響が生じるということはないです。
ただ強制執行による差し押さえを受けるのが世帯主などのケースだと、世帯主名義の持ち家や自動車などの生活に大きな影響を与えるような資産が差し押さえ対象になってしまう可能性があるので、間接的に家族に大きな影響が出てしまう可能性は十分に考えられます。
しかし逆に言ってしまえば、自分名義で高額資産などがなければ強制執行で差し押さえという事になってしまったとしても差し押さえ対象になる資産がないという事になる可能性もあります。
とは言っても強制執行で差し押さえということになれば、少なからず手続きなどで家族に迷惑をかけることになります。そのため借金を滞納して返済できる見込みがないということなら、早めに任意整理を含めた債務整理手続きで、借金を整理することを考えたほうがいいと思います。
債務整理を利用して強制執行による差し押さえを止めるなら、任意整理ではなく個人再生や自己破産を利用すること検討する必要があります。とは言っても、まだ強制執行されてないなら任意整理も手続き候補になってきます。
これらの債務整理の中でどの債務整理方法が最適なのかということは、あなたの借金額や収入額、資産状況などによって異なってくるので、あらかじめ弁護士事務所や司法書士事務所が行っている無料相談を利用して詳しい話を聞いたほうがいいと思います。
強制執行の通知が来ていて強制執行が迫っていたり、すでに強制執行で資産や給料が差し押さえられてしまっているような状況だと早めにどうするかを検討する必要があるので、無料相談で専門家から詳しい話を聞くことは重要になってきます。
当サイトでは債務整理を含めた借金整理手続きに慣れている弁護士事務所や司法書士事務所をいくつかピックアップして載せています。
載せている事務所は全て無料相談に対応しているのはもちろんですが、メールや電話での相談も可能になっているので、忙しい方でも空いている時間にメールなどで気軽に借金問題を相談することができます。「話だけも聞きたい」という方も利用しやすいので、相談先に悩んでいるなら参考にしてください。
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任意整理は手元にお金がなくても手続き可能なので借金返済で悩んでいる場合には、まずは弁護士・司法書士の無料相談を利用するといいです。下記から都道府県別に借金問題の相談を無料で行っている法律事務所をまとめているので参考にしてください。。 | |
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